HPCクラスター構築(その5)
ログインノード(hpc01)でユーザー登録すれば、クラスターの全ノードでそのユーザーが有効になるように設定を行います。
hpc01をNISのMaster Serverに設定します
以下はhpc01での作業です。
sudo apt install nis
でパッケージを追加します。
途中でNISのdomain名を聞かれますので、適当に入力してください。後で必要になりますので、覚えておいてください。ここではhpc-clusterにしています。終わるまで時間がかかりますので、コーヒーブレークでもどうぞ。
vim /etc/default/nis
6行目のNISSERVER=falseをNISSERVER=masterに変更します。
sudo vim /etc/yp.conf
最終行にdomain hpc-cluster server hpc01を加えます。
sudo vim /etc/nsswith.conf
passwd:, group:, shadow:, hosts:の各行の最後にスペースを空けてnisを加えます。
sudo systemctl restart rpcbind nis
終わらなくて正常なので、Ctrl+Cで終わらせます。
sudo /usr/lib/yp/ypinit -m
NISのサーバーが他にもあるか聞かれますのでCtrl+Dを押して終わりにします。
これでいいかと聞かれますのでyを入力します。
sudo systemctl status nis
Active:の右側がグリーンでactive (running)となっていればhpc01での作業は成功です。
hpc02をNISのクライアントに設定する
続いてhpc02で作業を行います。
sudo apt install nis
でパッケージをインストールします。途中でnisのdomain名を聞かれますので、hpc01と同じ名前(ここではhpc-cluster)を入力します。その後しばらく時間がかかりますので、何か他のことをして終わるまで待ちます。
パッケージをインストールするとnisが動作してしまいますので、一旦nisを止めます。
sudo systemctl stop nis
nisの設定に必要なファイルを、hpc01からコピーします。
sudo scp hpc01:/etc/yp.conf /etc
sudo scp hpc01:/etc/nsswitch.conf /etc
その後nisを再起動します。
sudo systemctl restart rpcbind nis
これでhpc01で登録したユーザーが全ノードで共有されます。
hpc01で新しいユーザーを登録してみます。
以下はhpc01での操作です。
sudo adduser testuser
で新しいユーザーを登録します。
sudoのためのhpcのパスワードや、新規ユーザーのパスワードと新規ユーザーの情報などを聞かれますので、入力してください。
そのあとこの情報をNISのデータベースに反映させるために
cd /var/yp
sudo make
を実行します。
それではこのユーザーがhpc02でも有効か、hpc02で確認します。
以下はhpc02での操作です。
hpc02をguiからcuiに変更します。
sudo systemctl set-default multi-user
sudo reboot
立ち上がるとcuiのログイン画面になりますので、新しいユーザー名testuserを入力してログインしてみます。
ログインできました。パスワードを変更するにはyppasswdコマンドを使います。