ログインノード(hpc01)でユーザー登録すれば、クラスターの全ノードでそのユーザーが有効になるように設定を行います。

hpc01をNISのMaster Serverに設定します

以下はhpc01での作業です。

sudo apt install nis

でパッケージを追加します。

途中でNISのdomain名を聞かれますので、適当に入力してください。後で必要になりますので、覚えておいてください。ここではhpc-clusterにしています。終わるまで時間がかかりますので、コーヒーブレークでもどうぞ。

vim /etc/default/nis

6行目のNISSERVER=falseをNISSERVER=masterに変更します。

sudo vim /etc/yp.conf

最終行にdomain hpc-cluster server hpc01を加えます。

sudo vim /etc/nsswith.conf

passwd:, group:, shadow:, hosts:の各行の最後にスペースを空けてnisを加えます。

sudo systemctl restart rpcbind nis

終わらなくて正常なので、Ctrl+Cで終わらせます。

sudo /usr/lib/yp/ypinit -m

NISのサーバーが他にもあるか聞かれますのでCtrl+Dを押して終わりにします。

これでいいかと聞かれますのでyを入力します。

sudo systemctl status nis

Active:の右側がグリーンでactive (running)となっていればhpc01での作業は成功です。

hpc02をNISのクライアントに設定する

続いてhpc02で作業を行います。

sudo apt install nis

でパッケージをインストールします。途中でnisのdomain名を聞かれますので、hpc01と同じ名前(ここではhpc-cluster)を入力します。その後しばらく時間がかかりますので、何か他のことをして終わるまで待ちます。

パッケージをインストールするとnisが動作してしまいますので、一旦nisを止めます。

sudo systemctl stop nis

nisの設定に必要なファイルを、hpc01からコピーします。

sudo scp hpc01:/etc/yp.conf /etc

sudo scp hpc01:/etc/nsswitch.conf /etc

その後nisを再起動します。

sudo systemctl restart rpcbind nis

これでhpc01で登録したユーザーが全ノードで共有されます。

hpc01で新しいユーザーを登録してみます。

以下はhpc01での操作です。

sudo adduser testuser

で新しいユーザーを登録します。

sudoのためのhpcのパスワードや、新規ユーザーのパスワードと新規ユーザーの情報などを聞かれますので、入力してください。

そのあとこの情報をNISのデータベースに反映させるために

cd /var/yp

sudo make

を実行します。

それではこのユーザーがhpc02でも有効か、hpc02で確認します。

以下はhpc02での操作です。

hpc02をguiからcuiに変更します。

sudo systemctl set-default multi-user

sudo reboot

立ち上がるとcuiのログイン画面になりますので、新しいユーザー名testuserを入力してログインしてみます。

ログインできました。パスワードを変更するにはyppasswdコマンドを使います。