Quantum ESPRESSO / DOS / PDOS / LLZO / Li metal interface
この記事の目的:LLZO–Li 界面モデルの電子状態を解析する第一歩として、
全元素・全軌道の寄与(PDOS)を E − EF 軸で可視化し、
「どの元素(どの軌道)が価電子帯上部・伝導帯下部を支配しているか」を把握します。
これは、界面でのバンド整列(Band Alignment)や電子注入の起こりやすさの見積り、ひいては デンドライト成長の駆動因子を議論するための基礎データになります。
つまり、「LLZO のどの原子が電子を運びやすいか」を調べることで、 リチウム金属と接したときにデンドライトが伸びる/伸びない原因を探る第一歩となります。
0. 環境と準備
- QE 7.4.1(GPU 版で SCF/NSCF、PostProc はCPUビルド)
- OpenBLAS/FFTW(pp は CPU スレッドで可)
- インプット/アウトプットはプロジェクト直下
./tmp/if_gap3p0.save/
PostProc(pp)の最小ビルド
# 例:ソース直下で CMake ビルド
cd /home/dl/src/q-e-qe-7.4.1
mkdir -p build-pp-cmake && cd build-pp-cmake
cmake ../ -DQE_ENABLE_OPENMP=ON -DQE_ENABLE_CUDA=OFF -DQE_ENABLE_CUDA_HOST=OFF \
-DQE_ENABLE_LIBXC=OFF -DQE_ENABLE_SCALAPACK=OFF -DQE_ENABLE_MPI=OFF
cmake --build . --target pp -j$(nproc)
# 実行パスを追加
export PATH="/home/dl/src/q-e-qe-7.4.1/build-pp-cmake/bin:$PATH"
1. 界面モデル(要旨)
界面モデルの構成(LLZO 基板 + Li 層 + 真空、格子合わせの簡易最適化など)は Ep.0 の方針に従います。
本ノートでは計算レシピの最短経路に集中し、詳細な構造パラメータは付録/レポで提供します。
2. SCF(初期密度)
# scf.in(抜粋)
&control
calculation='scf',