GPU計算で再現するLLZO 96原子 3×3×3 スーパーセル中のLi拡散経路 — Quantum ESPRESSO+DeepMD+LAMMPSによる3D可視化実測 —
H200 NVL × QE / DeePMD / LAMMPS で、“DFT級の理解”を “MDスケールの現象”へ
本バンドルは、DFT(Quantum ESPRESSO)で得た忠実度の高いデータから DeePMD でポテンシャルを学習し、 LAMMPS で ナノ秒級・スーパーセル規模のダイナミクスを回す――という 「精度×時間×サイズ」のトレードオフを一気に突破します。
新しくできること
- DFT級の化学精度を保ったまま、数 ns 規模の拡散・相転移・界面現象を追跡
- 温度・欠陥・ドープ量などのパラメータスイープを短サイクルで反復
- 結果を“回せる 3D HTML”で即共有(論文・社内レビュー・営業資料に直送)
従来難しかった理由
- 純粋な ab initio MD は桁違いに重く、ns スケールは現実的でない
- QE/DeePMD/LAMMPS を安定共存&GPU最適化する構築コストが高い
- 計算~可視化までが分断され、成果の共有に時間がかかった
H200 NVL が効く理由
- 大容量・高帯域 HBMで学習と長時間 MD を安定高速化
- NVLink による GPU 間通信でスケール&I/O 待ちを抑制
- 動作検証済みバンドルで、導入初日から再現可能
以下に、LLZO 中の Liイオン拡散経路を、ブラウザで自由に回転できる 3D インタラクティブとして公開します。凡例(Legend)クリックで骨格原子の表示/非表示を切替できます。
結果①:センタータイル(1/27)
単位胞を 3×3×3 に分割した中央タイル内部だけを抜き出して、Li のボクセル密度を Turbo カラーマップで点群表示。骨格原子は中央タイル分のみ描画(Legend で切替可)。
※ マウスドラッグで回転、ホイールでズーム、右ドラッグで平行移動。
結果②:3×3×3 スーパーセル(全域)
LAMMPS の 5 ns 計算結果から、3×3×3 スーパーセル全域の Li のボクセル密度を高解像度でプロット。 骨格原子と重ねて、結晶全体の連結パスを俯瞰できます(Legend で切替可)。
技術ハイライト(抜粋)
- QE(96 原子)で AI‑MD/SCF → DeePMD で学習 → LAMMPS で
3×3×3スーパーセル 5 ns - Li 占有ヒストグラムを周期境界つきで 3D 化、平滑化(σ=1.6)後に q=80% を Turbo で着色
- Plotly 3D(HTML)により追加プラグイン不要、ブラウザで自由回転・ズーム
性能の目安:A100 実測と H200 NVL 推定
下表は A100 80GB ×4 環境の実測(QE は 120 steps ベンチ、dt=40 fs、96 原子)と、 H200 NVL の理論性能・HBM 帯域・NVLink を踏まえた推定レンジです。 実ワークロードでは I/O、通信、モデル差で上下します(詳細条件はお問い合わせください)。
| Workload | 指標 | A100‑80GB ×4(実測) | H200 NVL ×4(推定) | H200 NVL ×8(推定) |
|---|---|---|---|---|
| Quantum ESPRESSO(AIMD/SCF, 96 原子) | steps/s・ns/day(120 steps, dt=40 fs) | 0.059・0.204 | ×1.7–2.3 ⇒ 0.10–0.136・0.35–0.47 | ×3–4 ⇒ 0.177–0.236・0.61–0.82 |
| DeePMD(学習) | 学習 steps/s | ≈ 40.3(ckpt 460k→500k, 991 s) | ×1.8–2.5 ⇒ 72–101 | ×3–5 ⇒ 121–202 |
| LAMMPS(DP‑MD 推論) | ns/day・steps/s | 7.4–8.1・86–94 | ×1.6–2.2 ⇒ 11.8–17.8・138–207 | ×3–4 ⇒ 22–32・258–376 |
※ QE の dt=40 fs はベンチ/デモ用設定です(pw.in に記載)。実 ns/day の換算はこの dt を用いています。 [oai_citation:4‡qe_pwins.txt](sediment://file_0000000025c862069042314e63199491) [oai_citation:5‡provenance.json](sediment://file_0000000072946206a36d9a3ab0a5e061)
なぜ H200 NVL × QE + DeePMD + LAMMPS バンドルなのか
研究現場のボトルネックは「インストール地獄・依存関係・GPU最適化・可視化」です。 本バンドルは、H200 NVL 4/8 GPU サーバーに Quantum ESPRESSO / DeePMD / LAMMPS を 動作検証済み構成で搭載し、AI‑MD → 学習 → 長時間 MD → 3D HTML 可視化までを ワンパスで再現できるように仕立てています。
H200 NVL(4/8 GPU)サーバーに QE + DeePMD + LAMMPS をプリインストールし、同様の可視化まで再現可能なチュートリアル一式をバンドル提供します。
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※ 本記事は DeepMD 世代のワークフローです。
最新の QE × ML-IAP (Allegro) × LAMMPS による AI-MD シリーズはこちらをご覧ください: